英語のリズム・イントネーション習得の3STEP|王道練習法も解説

リズム-イントネーション
A太
  • リズムとかイントネーションってよくわからない・・・
  • 何を意識すれば身につけられるの?
  • 効果的な練習法も合わせて教えてほしい!


この記事ではそんな疑問・悩みに答えます。
 


英語と日本語では、リズム・イントネーションが大きく異なります。
そのためほとんどの日本人は英語のリズム・イントネーションが不自然です。


それが原因で英語が伝わらない、聞き取れないというケースが本当に多いです。


私は社会人から英会話を始め、今では英語で問題なく仕事をこなしています。
しかし勉強し始めた当初は、リズム・イントネーションが身についておらず、文章はあっているのに英語が伝わらないということが頻繁にありました。
 

そこでこの記事では
  • 初心者でもわかるように具体例を使って
  • 英語のリズム・イントネーションをつける3STEPと
  • 効果的な練習法を解説します

この記事を読むと、英語の正しいリズム・イントネーションを習得するまでの手順が全てわかります。
 

リズム・イントネーションとは何か?

クエッションマーク


聞いたことがある人もいると思いますが、
英語は強弱をはっきりとつけてしゃべる言語です。


その強弱を表現するために使うのがリズムとイントネーションです。


リズムとは、読むスピード声の大きさ
そしてイントネーションとは抑揚音の高低を指します。


音楽でイメージするとわかりやすいです。


例えば、テイラー・スウィフトの「We are never ever getting back together」。

サビの一部を聞いてみると、
太字の部分が大きく強調されていますよね。

But we are never ever ever ever getting back together


英語は音楽だけでなく、
会話でもリズムとイントネーションを乗せて話すのが自然なんです。


日本語はそれと真逆で一定のリズム、平らな音程で話します。
そのせいで英語も同じように話してしまう日本人がとても多いんです。
 

リズム・イントネーションのない英語は伝わらない

悩んでいる少年


当ブログでは、発音には5つの要素が必要だと解説しています。

  1. 発音記号
  2. 音のつながり(リエゾン、リンキング)
  3. 音の省略(リダクション)
  4. リズム・イントネーション
  5. 発声方法

個人的にはその中でも、
リズム・イントネーションは日本人に最も足りない要素だと考えています。


発音記号やリエゾン、リダクションができていても、
リズム・イントネーションが正しくないと、相手に伝わらなかったり、違う意味に誤解されたりすることもあります。
少なくともネイティブは聞き取るのにストレスを感じます。


またリズム・イントネーションが理解できていないと、リスニングにも支障をきたします


具体的には強調が置かれた音しか耳に入ってこず、強調が置かれていない音を拾えないのです。
逆にいえば自分が正しくリズム・イントネーションを乗せて話せるようになると、リスニング力も格段に上がります。


このリズム・イントネーションは、
理論だけで習得するのは難しく、実践練習がどうしても必要になります。
そのせいで苦手としている日本人が非常に多いのも事実です。


そのためこの記事では、
理論だけでなく、自分で実践できるまでに必要な練習法も紹介します。

Kota
きちんと実践すれば誰でもできるようになりますよ。
できるようになったときのリターンがとても大きいので、
ぜひ最後まで読んで実践してみてください。

リズム・イントネーションは3STEPで理解しよう

ドアに書かれた3つのクエッションマーク


ネイティブは何かしらの意味をリズム・イントネーションに乗せて英語を話しています。


日本人がその感覚を理解するためには、
以下の3つのステップに分けて学ぶのが一番効率的です。

Kota
すでに知っているところは飛ばして問題ありません。

STEP1 – 音節(Syllable)を理解する:音の最小単位は母音


音節というのは、1拍で発音する音のかたまりです。
そして1音節は1つの母音それを取り巻く子音で作られます。


実は日本語と英語では、子音・母音の考え方が全然違うんです。
つまり音節の数もまるっきり違うということです。

A太
具体的にどう違うの?

まず日本語では全て子音と母音がセットで発音されます。
それに対して英語では、子音と母音がセットに加え子音だけで発音するものもあります


例えば Steak(ステーキ)で考えてみましょう。

  • 日本語の発音を発音記号で表すと、[suteːki] となるので母音は3つです。
  • 英語の発音を発音記号で表すと、[steik] となるので母音は1つです。
    (eiは二重母音といって1つとして数えます)


見てわかる通り、日本語の方が母音の数が多いですよね。


日本人のカタカナ英語では、
必然的に音節(Syllable)が多くなるため口をたくさん動かさなければいけません。
それではネイティブと同じように英語は話せません。


ネイティブの英語が速いと感じる理由はここにあります

A太
どうすれば英語の音節の数を見分けられるの?

音節がどこにあるかは辞書や単語帳に載っている発音記号で判別できます。

例えば、
Advantage(アドバンテージ) → [ədvæntiʤ] → 音節は3つ


また辞書にはたいてい音節が書いてあります。

アドバンテージの発音
出典:Weblio辞書: 英和辞典・和英辞典


慣れてくれば、単語のスペルから見分けられます。
しかし、スペルから発音記号が推測しづらいものも中にはあります。


例えば、Business(ビジネス)。


Business → [biznəs] → 音節は2つ
音節が3つだと思ってしまった人は気をつけてください。


Kota
ここでは1母音=1音節=1拍だと理解できたらOKです!

STEP2 – リズム・イントネーションの正体を知る

日本語では、全ての拍は平等に発音されます。
そのため日本語は抑揚がなく、平坦な言語だと言われているのです。


それに対して英語では、拍ごとに強弱をはっきりつけて発音します


具体的に言うと、英語では強弱をつけるために以下の3つを変えて表現します

  • 声の大きさ → リズム
  • 声の長さ(速さ) → リズム
  • 声の高さ → イントネーション

この声の大きさと長さがリズム
声の高さがイントネーションと呼ばれます。


まとめると英語の強弱とは、

  • 強い:大きく、長く(ゆっくり)、高い声で
  • 弱い:小さく、短く(速く)、低い声で

発音するということです。

A太
なんとなく分かったけど、具体的なイメージがわかないなぁ
Kota
それではこのリズム・イントネーションが、どのように英語に応用されるのか見ていきましょう。

難しく考えず、感覚的に理解できればOK

英語にはたくさんのリズム・イントネーションの組み合わせがあります。
ここではいくつかのパターンを具体的に見て感覚をつかんでいきましょう。


音節が2つのとき


まずは「タン タ♪」という感じで1つ目の音節を強調してみましょう。

次はそのリズムで Pepper [pepər] と発音してみましょう。
パー♪という感じですね。


次は「タ タン♪」という感じで2つ目の音節を強調してみましょう、

そのリズムで Pretend [pritend] と発音してみましょう。
プリン♪という感じですね。
最初の p には母音がないので、[pri] は1つの音節=1拍で発音してくださいね。


音節が3つのとき


まずは「タン タ タン♪」という感じで1つ目と3つ目の音節を強調してみましょう。

次はそのリズムで Tim likes apples [timlaikpls] と発音してみましょう。
ティムライクポゥズ♪という感じですね。


次は「タ タン タ♪」という感じで2つ目の音節を強調してみましょう。

そのリズムで He likes them [hilaiksðem] と発音してみましょう。
ライクセム♪という感じですね。


今のようにリズムに乗って英語を発音する練習は、
チャンツとも呼ばれたりします。
ここでのポイントは、歌を歌うようにリズミカルに抑揚をつけるという点です。


パターンは今説明した以外にもたくさんあります。
ここではリズム・イントネーションがどんなものなのかイメージがつけばOKです。

A太
イメージはついたけど、どこを強調すればいいのかわからないなぁ

Kota
それでは次にどこを強調するかのルールを説明していきますね。

STEP3 – リズム・イントネーションの乗せ方を知る

ネイティブは意味を持って強弱をつけています。
その感覚が初心者でもわかるように順を追って説明していきます。

単語内で強く読むのはアクセント

単語の中に2つ以上の音節が入っていることがありますよね。


その場合は、アクセントを最も強く読みます
発音記号の左上に ‘(アポストロフィー)が打ってあるやつです。


Advantageという単語では2つ目の音節にアクセントがきていますね。

アドバンテージ発音
出典:Weblio辞書: 英和辞典・和英辞典


ちなみに長ったらしい単語の中には、
アクセントが2つ存在するものもあります。


Electricity(電気)という単語には5つも音節があります。
3つ目が第1アクセント、2つ目が第2アクセントになっています。

電気発音

第1アクセントを最も強く読み、第2アクセントも強めに発音します。

「タ タン タン タ タ」という感じです。

文章では内容語を強く読み、機能後は弱く読む

次は文章で考えていきましょう。


別の記事で解説しましたが、
英語では単語と単語をつなげて発音します


そのためどこを強く読むかは文章単位で考えなければいけません。


英語では意味の重要性で単語に強弱をつけます。
つまり伝えたい重要な意味を持つ単語を強く読むんです。


各英単語の意味が重要か否かは、品詞という分類で判別できます。

意味が重要な単語とは、動詞、名詞、形容詞副詞などです。
これらを内容語といいます。

逆に意味を持たない単語とは、代名詞be動詞冠詞前置詞接続詞などです。
これらは機能語といいます。


以下の例で言うと太字の部分が内容語です。
そのため太字を強調して読みます。

I live in the house.
[ai liv in ðə haus]タ タン タ タ タン

I’m proud of you.
[aim praud ov yuː]タ タン タ タ


特別な意味がない場合は、このように強調するのが一番自然です。

Kota
ただしこれには例外もあります!

あえて違うところを強調することもある

あえて何かを強調したい場合などは、
機能語であっても強調することはあります。


具体例として、I don’t love him. という英文を考えてみましょう。

特に特別なメッセージ性がなければ、以下のように発音します。
I don’t love him.
[ai dont lav him]タ タ タン


もし以下のように I を強調すると、
I don’t love him.
[ai dont lav him]タン タ タ タ
「彼を好きなのは私ではない(つまり別の人が彼を好き)」
という意味に変わってしまいます。


同様に、don’tを強調したら、
「私は彼を決して好きではない」という意味になります。


him を強調したら、
「私は彼のことは好きではない、(つまり他の人が好き)」
という意味になります。

 

 

Kota
リズムとイントネーションで意味が変わってしまうんです!

ここまでがリズム・イントネーションを理解する3つのSTEPです。
復習すると、

でしたね。

次は、これらを身につけるための練習法を説明していきます。 

おすすめの練習法:オーバーラッピング

ウェイトトレーニング

この記事で紹介するオーバーラッピングというトレーニングは、
リズム・イントネーションの習得に効果バツグンです。

リズムとイントネーションの習得に関しては、
この練習法だけで十分です。

オーバーラッピングとは、
スクリプトを見ながら音源と同時に英語を読むトレーニングです。

音源の音声を完全にコピーできるまで、
何度も何度も繰り返します。

それによりこの記事で得たリズム・イントネーションの知識を、
体に覚え込ませることができます。

詳しいオーバーラッピングのやり方については、
別の記事で解説しているのでこちらを参照してください。

オーバーラッピングTOP

まとめ

長い記事でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!

この記事では、
リズム・イントネーションを3つのポイントで解説してきました。

  1. 母音1つが1音節=1拍になること
  2. 音節は声の大きさ、長さ、高さを変えて強弱をつけること
  3. 重要な意味を持つ単語を強調すること

そしてこの知識を体に覚え込ませるために、
オーバーラッピングという練習法をおすすめしました。

この記事で書かれていることを実践すれば、
ビジネスでも全く問題ないほど自然なリズム・イントネーションを身につけることができます。

しかし海外移住などのためにより高い英語レベルを目指したい人は、
American Accent Training With Audio (English Edition)という教材に取り組むことをおすすめします。
この記事で紹介したことに加え、より細かい理論を学習することができます。

発音の体系的な知識については別の記事で解説しているので、
興味がある人はこちらも読んでみてください。

発音の理論を理解している人が少ないので、もっとたくさんの人に届いてほしいです。
もしこの記事の内容が役に立つ内容でしたら、シェアしていただけると嬉しいです。

読者のみなさんが英会話をマスターできるよう応援しています!

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