
- クシャミしたら「ブレスユー」って言われたけど、どういう意味?
- なんでクシャミした人に声をかけるの?
- 自分もクシャミした人には同じように言うべき?
英語圏で生活したことがない人は”Bless you”(ブレスユー)という表現に馴染みがないかもしれません。
ただ人前でくしゃみすることも少なくないはず。
そんなときにこの表現を知らないと恥ずかしい思いをしてしまうかも。
逆に知っていればスマートに対応できるだけでなく、知らない人とコミュニケーションを取るチャンスにもなります。
そこで今回はくしゃみした人に言う”Bless you”という表現について解説していきたいと思います。
- “Bless you”の意味と文法
- どのように返事をすればよいか
- 語源は何なのか
について解説していきます。
あなたもこの表現をマスターして、英語の対応力を1段アップさせましょう。
Bless you ってどういう意味?

“Bless you.”は直訳すると「あなたに神の御加護を」という意味です。
仰々しく聞こえますが、実際には「お大事に」くらいのニュアンスで考えて問題ありません。
英語圏ではクシャミをした人に “Bless you.” というのが習慣になっていて、知らない人に対しても普通に声をかけます。
なのであなたも他人事ではないですよ!
“Bless you.” は “May God bless you.” の略
なぜ “Bless you.” で「神の御加護を」という意味になるのかもう少しお勉強してみましょう。
“Bless you.” は “May God bless you.” の略です。
ここで使われている文法は、
May + 主語 + 動詞 = 主語 が 動詞 しますように。
という古くて格式高い表現です。
Bless には「恵みを授ける」という意味があるので、
May God bless you. = 神があなたに恵みを授けますように。
という訳になるというわけです。
自分も言わないと失礼なの?
一般的に “Bless you.” という表現を言ってあげることは礼儀正しいと認識されます。
しかし言わないから失礼というわけではありません。
もしとっさに言葉が出てこなかったときや、話しかけるのをためらうときは心配不要なので安心してください。
ただ言ってマイナスになることはないので、友達だったら積極的に言ってあげましょう。
また知らない人だったとしても、声をかけるきっかけになりますので異文化交流が好きな人は積極的に話しかけてみましょう!
Bless you へはなんて返事すればいいの?

“Bless you.” と言われたときは、 “Thanks.” や “Thank you.” と返すのがマナーです。
習慣で言っているので、それ以上の返答はしなくてOKです。
英語圏では知らない人にも “Bless you.” と声をかけることがあるので、いきなり言われたとき対応できるようにしましょう!
では練習してみましょう。

Achoo!
(ハクシュン!)

Bless you.
(お大事に)

Thanks!
(ありがとう)
Bless you の語源は?

なぜくしゃみをした人に対して “Bless you.” と言うようになったのかについては諸説あります。
ここでは有力な2つの説をご紹介します。
- 中世ヨーロッパで大流行したペストが原因説
- くしゃみをすると悪魔にとりつかれるという迷信が原因説

中世ヨーロッパで大流行したペストが原因説
中世ヨーロッパでペストですが、当時は治療法が確立されておらず非常に致死率の高い病でした。
そしてペストの初期症状はくしゃみです。
中世ヨーロッパを襲った黒死病(ペスト)の流行によって,当時のヨーロッパ社会の
石戸 光「人の経済(エコノミー)と神の経綸(エコノミー)の相克 : 共同体思想の変遷と今後の展開」
人口の3分の1が死亡したといわれているが,これを予見することはもちろん,治療の手立
てを施すことは,不可能であった。当時の人々は咳やくしゃみをする同胞たちに“God bless
you”と表現して神の恩寵を願うのみであった。
当時の人はペストの前になすすべもなく、神の御加護を祈ることしかできなかったのです。
そのためくしゃみの症状が出た仲間に対して “Bless you.” と祈りを捧げるようになったと考えられています。
『くしゃみをすると悪魔にとりつかれる』という迷信が原因説
2つめの説は、『くしゃみをすると悪魔にとりつかれる』という迷信から “Bless you.” と言うようになったという説です。
「くしゃみ」によって魂は瞬間または暫くの間、体外に放り出されるものと信じられていた。
遠藤 祥雄 – Mnemonic Rhymesと英語のイメージ
誰かがくしゃみをすると、‘God bless you!’というのも、くしゃみは悪魔が人体に侵入するのを現しているという迷信によるものなのだ。
実は英語圏以外でもくしゃみした人に対してかける言葉というのは存在しています。
例えば沖縄の『クスケー』という言葉。
これもこの2つめの説と同じで、『くしゃみをすると魂が抜け悪魔が体内に侵入する』と信じられていたからなのです。
そう考えると、この2つ目の説も十分に可能性はあります。
最後に
“Bless you.” (ブレスユー)は “May God bless you.” の略で、直訳すると『あなたに神の御加護を』という意味です。
ただ実際には『お大事に』くらいのニュアンスです。
“Bless you.” への返事としては、”Thanks!” のように感謝の意を示すのがマナーです。
語源については諸説ありますが、①中世ヨーロッパで流行したペストの初期症状がくしゃみだったため、②くしゃみをすると魂が抜け悪魔が取り付くと信じられていたため、の2つの説が有力です。
このクシャミをしたときの短いやりとりであったとしても、外国の文化に触れ、外国の人と英語でコミュニケーションをとる経験は何事にも代えがたい快感があります。
英語を話すことができればさらに深い体験をすることができるので、海外の考え方に触れ価値観の幅を広げたい、刺激を受けたい人は英会話を勉強してみてはいかがでしょうか?
日本人は英語を話すことに抵抗がある人が多いですが、正しい勉強の仕方を実践すれば決して難しいことではありません。
最短で英語を話すための勉強法についてはこちらの記事にまとめているので、興味があったら見てみてください。